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2025年度 JST K Program サイトビジット

2025年8月27日、情報・システム研究機構 統計数理研究所において、科学技術振興機構(JST)「経済安全保障重要技術育成プログラム(K Program)*」に採択された研究プロジェクトに対する2025年度サイトビジットが実施されました。

今回のサイトビジットは、2025年4月に採択された研究開発課題「高機能暗号と連携するSDC技術の体系化と効率的な実装による大規模分散データの統合」の進捗状況を確認するとともに、今後の研究計画に関して意見交換を行うことを目的として開催されたものです。
当日は、プログラムオフィサー(PO):盛合 志帆 氏(情報通信研究機構 執行役/経営企画部長)や副プログラムオフィサー(SPO):高橋 克巳 氏(NTT株式会社 社会情報研究所 主席研究員)、分科会委員のほか、内閣府およびJST関係者の皆様にご参加いただき、研究プロジェクトチームとの間で活発な議論が交わされました。

研究プロジェクト「SDC4Society」の進捗報告

冒頭では、研究代表者である南和宏より、本プロジェクトの名称が「SDC4Society」に正式決定したことが発表され、研究の目的や背景、現時点での進捗状況についての報告が行われました。
続いて、研究分担者である千田浩司、伊藤伸介、寺田雅之より、各研究グループにおける具体的な研究内容、進捗、今後の課題や計画についての詳細なプレゼンテーションが行われました。
PO・SPO・分科会委員からは、研究の方向性や社会実装に関する建設的な提案が数多く寄せられ、研究チームにとって今後の計画を見直すうえで非常に実りある機会となりました。

新オフィス見学と学生・若手研究者のショートプレゼン

研究紹介に続き、現在整備中の新しい研究オフィスの見学も行われました。現地では完成予定図を交えながら、準備状況について説明があり、参加者の皆様には完成後の活動イメージを共有する機会となりました。新オフィスの完成は2025年9月頃を予定しています。
その後、学生・若手研究者によるショートプレゼンテーションも実施されました。若手メンバーが自身の研究成果や取り組みについて発表し、PO・SPO・分科会委員の皆様からは、積極的な姿勢への励ましの言葉とともに、学際的な視点の導入や分野間連携の可能性についても期待の声が寄せられました。

今後に向けて

今回のサイトビジットは、研究の客観的な評価とともに、専門的な視点からのフィードバックを得る貴重な機会となりました。参加者との活発な意見交換を通じて、研究の質的向上とともに、チーム全体のモチベーション向上にもつながる有意義な一日となりました。
今後も「SDC4Society」プロジェクトは、経済安全保障分野に資する先端技術の確立と社会実装を目指し、研究体制をより一層強化してまいります。

  • 経済安全保障重要技術育成プログラム(K Program)とは、経済安全保障の観点から我が国の産業・技術基盤の強化を図ることを目的に、政府が戦略的に推進する研究開発支援制度です。先端的かつ重要な技術分野における研究開発を公的に支援し、将来的な社会実装や国際競争力の強化に資する成果創出が期待されています。