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【発表】2026年度統計関連学会連合大会にてSDC4Societyの研究成果を発表

2026年度統計関連学会連合大会において、プライバシー保護に関する2つの企画セッションで、SDC4Societyプロジェクトから計6件の発表を行いました。

統計関連学会連合大会は、日本の主要な統計関連6学会が合同で開催する、日本の統計科学分野における「総合年会」です。2026年度は9月6日~10日に横浜市立大学金沢八景キャンパスで開催され、統計学をはじめ、計算統計、データサイエンス、生物統計、行動計量など、幅広い分野の研究者が参加しました。


企画セッション「公的統計における2次的利用の新展開とプライバシー保護研究の最新動向」では、公的統計のミクロデータ(調査票情報)の利活用を促進する上で重要となるプライバシー保護研究について、最新の研究動向と今後の展望を紹介しました。

本セッションには、SDC4Societyプロジェクトの各研究グループのリーダー(南和宏・伊藤伸介・寺田雅之・千田浩司)が登壇し、匿名化手法、データリンケージ技術、差分プライバシー、高機能暗号によるデータ統合技術など、プロジェクトが取り組む基盤技術について、それぞれの最新の研究成果を発表しました。

これらの研究は、個人情報や機微な情報を適切に保護しながら、異なるデータを安全に統合・分析し、社会課題の解決に活用するための技術基盤の構築を目指すものです。セッションを通じて、公的統計ミクロデータのプライバシー保護と利活用を両立するための研究成果を、統計科学分野の研究者に広く発信する機会となりました。


もう一つの企画セッション「大規模データに対する差分プライバシーの有効性の追究」では、近年、プライバシー保護の安全性指標として広く用いられている差分プライバシーを取り上げ、その大規模データへの適用可能性や、実社会で利用する上での課題について議論しました。

SDC4Societyプロジェクトからは、伊藤伸介が米国の公的統計における差分プライバシー技術の導入・活用に関する最新の動向を紹介しました。

また、寺田雅之は差分プライバシーにおける「説明性」の課題に着目し、その解消に向けた研究の取り組みについて発表しました。

差分プライバシーを実社会で活用するためには、数学的に定義された安全性だけでなく、利用者がその仕組みや保護水準を理解し、結果を適切に解釈できることも重要です。本セッションでは、差分プライバシーの技術的側面に加えて、その社会実装に向けた課題についても議論を深めました。


今回の大会では、SDC4Societyが推進する匿名化、データリンケージ、差分プライバシー、高機能暗号による安全なデータ統合という複数の基盤技術について、研究成果を体系的に発信することができました。今後も、これらの基盤技術を融合した研究開発を推進し、プライバシーを保護しながら多様なデータを安全かつ有効に利活用できる社会の実現を目指していきます。